1.はじめに
こんにちは。
ポケモンUSMが発売してから約半年、今年ももう下半期に入りました。梅雨も明けつつありますが、皆さんいかがお過ごしですか。
さて、皆さんはUSMが発売した直後の2018年1月ごろに、こんなことが話題になったのを覚えているでしょうか。
「 ポケモンSM・USUMの「急所率」は第6世代より低下か!?解析により変更されたとの情報あり 」
急所率変動騒動です。上記のタイトルでggれば某まとめサイトがヒットすると思います。 概要は以下です。
ORASまでは急所率は急所ランクごとにだったが、SMからはである。
USM時代に入ってからのまさかの発覚でした。
しかし、ソースはリーカーのソースコードスクショ?だけで、あまり信憑性が得られなかったのか、USM時代になっても急所率はそこまで浸透せず、いろいろなサイトでの情報が統一されていませんでした(だったりだったり。XY時代の噂で話題になったというのも・・・)。
そこで、この急所率あやふや問題に終止符を打つべく、この度、私が急所率の検証を行いました。
その検証結果を、このページに記しておきます。
2.検証方法
3DSとUSMのソフトを2つずつ用いて、通信対戦を行う。
対戦の形式は、「ダブルバトル」の「ノーマルルール」。
互いにそれぞれパルシェン(下記個体)2体を選出する。
つららばり(PP30)を対面のポケモンに打ち続け、急所に当たった回数を計測する。
1試合につき試行回数は回。
8試合行い、試行回数は回とする(十分すぎる回数)。
パルシェンの個体:Lv.50、持ち物バンジのみ、攻撃最低、素早さ個体値31(4匹それぞれに努力値4,12,20,28を振る)、素早さの条件を満たして防御特化。こうすることで、つららばりのダメージが通常1、急所1~2、HPが235となり、150発をほぼ耐える。また、行動する順番が固定される。
3.検証結果
8試合のバトルビデオは以下です。
1試合目:J6UG-WWWW-WWWP-LQ5X
2試合目:4REW-WWWW-WWWP-LQ6L
3試合目:WYUG-WWWW-WWWP-LQ7S
4試合目:2KJG-WWWW-WWWP-LQ8J
5試合目:56EW-WWWW-WWWP-LQ9Y
6試合目:MM9G-WWWW-WWWP-LQAU
7試合目:X7HG-WWWW-WWWP-LQBP
8試合目:47EW-WWWW-WWWP-LQDX
それぞれの試合での急所に当たった回数の割合は以下です。
1試合目:19 /600
2試合目:23 /600
3試合目:27 /600
4試合目:26 /600
5試合目:22 /600
6試合目:23 /600
7試合目:24 /600
8試合目:16 /600
合計:180 /4800
4.考察
検証結果から、次のことが言えます。
急所に当たった回数の割合(標本比率):
その標準偏差:
したがって、急所率の95%信頼区間は以下となります。
これと、急所率の候補を図に示したものが以下です。
上図の通り、急所率の候補(ここではとした)のうち95%信頼区間内にあるものは、だけです(つまり、急所率がやである場合、このような結果となる確率は5%以下であるということです)。
結論として、
急所ランク0の急所率はに設定されていると考えて良いでしょう。
5.おまけ
急所ランク1の急所率も1試合分だけ調べてみました。
バトルビデオ:ZMLW-WWWW-WWWP-LQDU
急所に当たった回数の割合:75 /600
標本比率:
標準偏差:
95%信頼区間:
こちらも候補となりそうなやは区間外でしたので、
急所ランク1の急所率はに設定されていると考えて良いでしょう。
6.まとめ
検証結果とその考察から、噂通り急所ランク0の急所率はであると考えられます。
この結果は衝撃的なものです。
自分もそうでしたが、漠然と急所率は変わらずだと思っていた人も多いのではないでしょうか(もしくは、情報が交錯していたが故に、自分の中でも結論が出ていなかったか)。
世間が普段から急所率にもっと関心があれば、今回のように情報の交錯は起きなかったかもしれません。
皆さんもこれを機に、急所率の値というものをもう少し意識してみると良いですよ。
そして、今後急所率の値を参照する機会がありましたら、あやふやな攻略情報に惑わされたりせず、自信をもってこの値を参照してください。
それでは、さようなら。
-追記-
つららばりのみで検証を行ったので、「連続技のみ急所率が低い」可能性を捨てきれません。
(2018/07/07)
参考
アクロマレポート: ポケモンXYのランク補正0の急所率の検証の追試
なみ